高齢の親の介護が必要になった時期と、子どもの育児期が重なる。
いわゆる「ダブルケア」の状態になってしまうことがライフサイクルの結果生じることがあります。
仕事・家庭・介護のすべてが同時進行することで、時間も心も追いつかず、限界を感じてしまう人は少なくありません。特に40〜50代の働く世代にとって、介護と育児の板挟みは想像以上に負担が大きく、孤独や不安を抱え込みやすい状況です。

しかし、ダブルケアは“適切な支援を組み合わせる”ことで、負担を大きく減らすことができます。本記事では、ダブルケアの実態、利用できる制度、家庭内での分担方法、仕事との両立のポイントをわかりやすく整理しながら、全国対応のキャリア・介護相談を行う 合同会社ENTAKU の伴走支援についても紹介します。

「全部を自分で抱え込まなくていい」。
その一歩を踏み出せるよう、実践的で使える情報をお届けします。

ダブルケアとは何か——現状と課題を知る

増え続けるダブルケア世帯の実態

「ダブルケア」とは、育児と介護が同時期に重なる状況を指します。近年、晩婚化・高齢出産の増加と、親世代の高齢化が進んだことで、このダブルケアに直面する40〜50代が急増しています。内閣府の調査では、ダブルケアを担う人は推計で約25万人、さらに潜在的にはもっと多いとされています。
ダブルケアの特徴は、状況が“予測しにくい”ことです。子どもの成長段階によって必要な関わりが変わる一方で、親の介護状態も刻々と変化し、計画通りに物事が進まないストレスを抱えがちです。また、共働き世帯が増える中で、両立の負担が家庭内の誰か一人に偏るケースも多く、心身の不調を抱えながらも周囲に相談できずに限界を迎える人も少なくありません。

時間・精神・経済が同時に圧迫される構造

ダブルケアは「時間」「精神」「お金」の3つが同時に圧迫される点が最大の特徴です。
子どもの学校行事、送迎、病院、高齢の親の通院介助やサービス調整、家事や仕事。1日の中で必要なタスクは増える一方で、可処分時間は急激に減っていきます。睡眠時間を削ることでなんとかやりくりしている人も多く、慢性的な疲労を抱えやすい状況です。
精神面でも、「親も子どもも守らないといけない」というプレッシャーが長期化し、罪悪感や焦りを感じる人が増えます。さらに、介護費用・保育費・教育費が同時にかかるため、経済的な負担が大きく、将来不安が一気に加速するのも特徴です。これらの要因が積み重なることで、ダブルケアは単なる“忙しさ”ではなく、生活の根本に影響を与える深刻な課題となります。

孤立しやすい40〜50代の特徴

ダブルケアに直面する40〜50代は、社会的にも家庭的にも“頼られる側”であるケースが多いため、問題を抱えても相談しにくい傾向があります。職場では責任ある立場になり、家庭では親・子どもの双方を支える中心的な役割を担うため、「自分が頑張らないと回らない」という思い込みが強くなりがちです。
また、介護や育児の悩みはプライベートな領域と捉えられがちで、職場や友人にも打ち明けにくいという声も多く聞かれます。その結果、「自分だけが大変なのでは」と孤独感を深め、精神的負担が増してしまいます。
孤立はストレスや burnout(燃え尽き)の大きな要因になりますが、ダブルケアは複雑であるがゆえ、早い段階で相談することが大切です。制度の活用やサポート体制を整えることで、孤立を防ぎ、家庭全体の安定につなげることができます。

育児と介護が重なる家庭で起こる“困りごと”

子どもと高齢者、それぞれへのサポートが必要

ダブルケア家庭では、育児と介護の両方に「継続的なサポート」が必要という特徴があります。子どもは成長とともに必要な関わり方が変化し、勉強や生活習慣のフォロー、送り迎え、お弁当など、日々の細かなケアが欠かせません。一方、高齢の親には体調の変動があり、通院介助や薬の管理、日常生活の手伝いが求められます。
つまり、子どもは「成長に合わせて手がかかる存在」、親は「衰えに合わせて支えが増える存在」であり、どちらも継続的に目が離せません。特に年齢の近いきょうだいがいる場合は、複数の子どものニーズが重なりやすく、介護との両立がさらに複雑になります。
そのため、家庭内の手伝いや見守りだけでは間に合わず、「常に誰かに求められている感覚」が積み重なり、生活全体が追われるような毎日になることが多くなります。

家事・通院・学校行事・介護が重なるタイムスケジュール

ダブルケアの最大の困難の一つが、「時間の奪い合い」です。朝は子どもの準備や送り出し、親の食事や服薬の介助、家事が重なります。日中は仕事に集中する必要がありますが、親の体調変化による急な呼び出しや、学校からの連絡が入ることも珍しくありません。
夕方になると、子どもの迎え、買い物、親の通院、夕食づくり、宿題のフォロー、入浴介助…と、息をつく暇もなくスケジュールが詰まっていきます。これが毎日続くことで、「何を優先すればいいのか」判断する余裕さえ失われがちです。
また、時間の多くをケアに奪われるため、自分の睡眠・休息・趣味といった大切な時間が削られ、心身の負担が増大します。このように、ダブルケアの時間的負荷は非常に高く、意図的に外部サービスや支援を取り入れなければ、持続が難しい構造になっています。

夫婦間で起こりやすい「見えない負担」の偏り

ダブルケアでは、家庭内の負担がどちらか一方に偏りやすく、「見えない家事」「見えないケア負担」が問題になりがちです。たとえば、子どもの提出物チェック、親の薬の補充、サービス利用の調整、学校やケアマネへの連絡—これらは外から見えにくいものの、時間と精神力を消耗させる大きな作業です。
特に、家族内で役割分担の話し合いが十分に行われていない場合、「自分ばかりが大変」という感情が蓄積しやすく、夫婦間のすれ違いや不満の原因になってしまいます。
さらに、男性側は仕事中心で介護や育児に関わる時間が取れず、女性側に負担が集中するケースも多く見られます。こうした偏りは、無意識のうちに固定化されやすいため、意図的に“見える化”して共有する習慣が求められます。家族間でのコミュニケーション不足は、ダブルケア疲弊の大きな要因となるため、早めに調整していくことが重要です。

ダブルケアに使える公的制度と支援

育児休業・介護休業の併用は可能?

ダブルケアに直面した際、多くの人が疑問に感じるのが「育児休業と介護休業は同時に使えるのか」という点です。結論から言えば、育児休業と介護休業は併用可能 です。ただし同じ日に両方の休業を取得することはできず、その時々の状況に応じて柔軟に使い分ける必要があります。
育児休業は子どもが1歳(一定条件で最長2歳)になるまで取得でき、介護休業は家族1人につき通算93日まで可能です。さらに、短時間勤務や所定外労働の免除などの両立支援措置も利用できます。
ただ、制度を正しく理解しても、現実には「職場に言い出しにくい」「長期間休むと評価に響くのでは」と不安を抱える人が多くいます。そのため、申請前に業務の見通しを整理したり、上司との相談の仕方を工夫することが重要です。制度はあなたの権利であり、ダブルケアを乗り越えるための大切な選択肢の一つです。

H3:地域包括支援センターと子育て支援拠点の使い方

ダブルケアにおいて頼りになるのが、「地域包括支援センター」と「子育て支援拠点」です。
地域包括支援センターは、介護の相談窓口として、市区町村ごとに設置されています。親の介護状態の相談、サービスの紹介、ケアマネジャーへのつなぎ、介護予防のアドバイスなど、無料で幅広くサポートしてくれます。一方、子育て支援拠点(子育て広場・子育て支援センター)は、育児相談や一時預かり、親子の交流機会など、子どもに関する困りごとを気軽に相談できる場所です。
両方を活用することで、「介護と育児の両領域の情報が不足して不安になる」という状況を避けられます。ダブルケアは一人で調べるには負担が大きすぎます。複数の支援窓口を上手に使うことで、必要な情報が得られ、気持ちも軽くなります。

医療・福祉・保育サービスを組み合わせて負担を分散する方法

ダブルケアの家庭において重要なのは、サービスを単体で使うのではなく、複数を組み合わせて負担を分散させること です。
例えば、親にはデイサービスやショートステイを定期的に利用し、子どもには保育園の延長保育や学童保育を活用することで、日中に集中して仕事ができる時間を確保できます。また、訪問介護・訪問看護を使えば家庭内での介助が軽減され、家事や育児に回せる時間が増えます。
医療機関とも連携し、親の通院をオンライン診療に切り替えたり、薬局のお薬配送サービスを使えば、移動の手間を減らすことも可能です。最近は自治体や民間の家事代行サービスの利用補助も増えており、「全部自分でやらなくていい」環境づくりが進んでいます。
ダブルケアでは、サービスの組み合わせが生活の質を大きく左右します。無理のない仕組みを早めに整えることが、両立の鍵になります。

ENTAKUが支援する「ダブルケア対応」

育児×介護×仕事を統合的に整理するカウンセリング

ダブルケアの最大の難しさは、「介護・育児・仕事」の3つが互いに影響し合い、どこから手をつけるべきかわからなくなる点です。合同会社ENTAKUでは、この複雑な状況を一つずつ丁寧に整理し、現実的に動き出せる状態へ導くカウンセリングを行っています。
国家資格キャリアコンサルタントとしての専門性に加え、30年以上の福祉・介護現場の経験を持つため、制度説明にとどまらず、「あなたの生活全体がどう回るか」という視点でプランニングできる点が大きな強みです。
状況整理では、親の介護度、子どもの年齢、家族の役割、勤務状況、使える制度などを可視化し、最短で負担を減らす方法を一緒に探します。育児と介護のどちらか一方だけではなく、3領域を統合してアドバイスできる相談先は多くありません。ENTAKUは、その“間”を埋める支援を行っています。

制度活用・職場調整の具体的なアドバイス

ダブルケアを乗り越えるには、「制度を知っている」だけでは不十分です。実際には、会社との調整、ケアマネとの連携、子どもの預け先確保など、実務的な行動ステップが不可欠です。ENTAKUはこの点に踏み込み、利用者の状況に合わせた“実行可能な方法”を提案します。
たとえば、介護休業・育児休業の併用、短時間勤務の申出、在宅勤務や業務分担の調整のための相談文書の作成サポート、上司との話し方のアドバイスまで個別にサポートします。また、ケアマネジャーとの打ち合わせに向けて「伝えるべきポイント」や「優先順位づけ」までサポートするため、サービス利用がスムーズに進みます。
制度の“理解”ではなく、“使いこなす”ための伴走支援。これがENTAKUの大きな特徴です。

全国オンライン相談で継続的に伴走する仕組み

ENTAKUのサポートは全国対応で、オンライン面談(Google Meetなど)を中心に受けられるため、忙しいダブルケア世帯でも利用しやすい仕組みになっています。
初回の相談では、現在の負担や悩みを丁寧にヒアリングし、短期間で負担を減らす方法から、中長期的なキャリア設計まで一緒に考えていきます。また、ダブルケアは状況が変わりやすいため、希望に応じて継続支援が可能で、「親の状態が変わった」「仕事の状況が変わるかもしれない」などの場面でも、都度プランを見直しながら伴走します。
「一人で抱え込まなくて良い」という実感は、ダブルケアを続けるうえで大きな安心につながります。ENTAKUは、相談者の人生とキャリアを守るための長期的なパートナーとして寄り添い続けます。

まとめ——一人で背負わないダブルケアへ

育児と介護が同時にのしかかる「ダブルケア」は、決して個人の努力だけで解決できる問題ではありません。時間も体力も心の余裕も奪われやすく、「このまま続けられるのだろうか」「仕事を辞めるべきなのか」と追い込まれてしまう方も少なくありません。しかし、両立を支える制度や地域資源、職場の配慮、そして専門家のサポートを適切に組み合わせれば、負担を軽減しながら生活とキャリアを守る道筋は確かに存在します。

ダブルケアの大きな特徴は、状況が日々変化しやすいことです。「昨日できていたことが今日はできない」「予定していた介護サービスが急に使えなくなった」など、予測できない変化がストレスを増幅させます。だからこそ、一人で抱え込まず、早い段階で専門家とつながることが大きな支えになります。

ENTAKUは、育児・介護・仕事の3つを同時に抱える方に対して、生活全体を見渡しながら現実的な選択肢を一緒に探し、必要に応じて制度利用や職場調整といった実務支援まで伴走します。全国どこからでも相談できるオンライン対応により、忙しい方でも無理なく利用できる環境を整えています。

あなたが今感じている不安や疲れは、「弱さ」ではなく、「支援が必要なサイン」です。
ダブルケアは、一人で戦う必要はありません。
頼れる人とつながり、抱えている負担を少しずつ手放しながら、あなた自身の人生とキャリアを守る一歩を踏み出していきましょう。